PC圧着工法の利点
RC接合構造では鉄筋によって引張力を負担するために、一般に使用限界状態のひび割れ発生を許容して設計します。PC圧着構造は予めコンクリート内部に圧縮力を加えており、引張力が弱いコンクリート材料の欠点を大きく改善する構造で、導入プレストレス量によってひび割れの発生を制御することが可能です。
震度7の地震動に耐えるPC圧着工法
PC圧着接合技術を活用した『スーパーボックスカルバート』は、東日本大震災において震度5~7の地震動を受けました。 被災地の20件の追跡調査を行い、ひび割れや欠損等の変状は発生していないことを確認しています。なお、これらのプレキャストカルバートは「常時荷重の設計条件」において設計製造されたコンクリート構造物でありました。 本事例から、高靱性や高復元性を有するPC圧着構造の適用は、耐震性プレキャストカルバートに有効な構造であることが確認されました。